Erzberg Rodeo レース編

エルズベルグロデオの続きブログです。

詳細は「ダートスポーツ」で特集記事が組まれるとおもうので、雑誌を楽しみにお待ちくださいね♪

KTM中野ブログとしてはメカニック目線でお届けしますね!

エルズベルグロデオで決勝のヘアスクランブルに進むにはプロローグという予選を戦わなければなりません。

スケジュール日程は、6/5(金)がプロローグ1日目、6/6(土)がプロローグ2日目、6/7(日)がヘアスクランブル決勝という日程の中で作業を組み立てます。

あの決勝のヘアスクランブルのハードエンデューロとは違い、プロローグはかなりのハイスピードセクションの設定です。

2014年のプロローグの田中太一選手のヘルメットカメラです。

プロローグは決勝でのスタート順番を決める大事な予選です。上位1位~50位が一列目に並べる事ができ、1~50位が一番最初にスタートすることが可能です。

これが2列目、3列目になると台数も増え、このハードエンデューロにおいて渋滞も発生し、適正なラインも塞がれ完走率も低くなるというのが簡単な仕組みです。

そしてこのプロローグにおいては1500台もの出走者の中での予選の為、走れば走る程、路面は荒れていきます。

各チームの戦い方としてはプロローグ初日に全神経を集中させます。これで合格点なタイム(1列目をGET)できれば2日目のプロローグをキャンセルするライダーが多いのはこのような仕組みだからです。


今回使用したのは300EXC 2016MODEL。新車を現地で受け渡し完了。

手元に届いたのは現地で6/3(水)の朝、これに各パーツを組み込んで6/5(金)の1回目のプロローグに照準を合わせます。

一番今回悩ませていたのがフロントフォークでした。今回の300EXCは日本で僕らが走らせていたSIXDAYSではないので、普段使っている4csフロントフォークではなく従来のタイプのオープンカートリッジフォークでした。

今回は工具から国内から持ち込んだので飛行機移動での荷物も限界があります。フロントフォークを使い慣れてる4csを持ち込む事も考えたのですが、積載重量等も計算し、2016MODELのオープンカートリッジで対応しようと決めました。


KTMディーラー、フロンティアさんからお借りした工具入れ。これには本当に助けられました。使い勝手最高!その他の海外チームもここまで工具持ってきた国は少なく、最後には南アフリカチーム。オーストラリアチームやらが勝手に使ってました(笑)


1日で車両をカズト使用にするのは大変です。

●Rショックスプリングの交換
Rサスペンションのセッティングは日本でのセッティングレシピがあるのでダンパー等も日本で作り上げた仕様に合わせていきます。シビアなのがリアスプリングのプリロード調整です。これはカズトは非常に敏感なライダーで1/8回転でも好みに合わないと気付きます。プロローグは1発勝負でセットアップもミスできない状況。組み上げて車体を手で押したり、シートに座って、サスペンションを動かしてみて僕の体に染みついているカズト好みのRサスペンションの動きを探していきます。

●ローシートに交換

●クーリングファンの取付

●Rディスクガードの取り付け

●タイヤ前後交換

●ブレーキ&クラッチレバー交換

●ハンドル交換

●ハンドガード交換

●フロント&リアストラップ取り付け

●各レバーの位置や遊び調整

●フロントフォークセッティングの変更
IAカズトは若干のリア下がりの車整を好みます。フロントフォークが違うので合わせるのもなかなか大変です。これもフロントフォークを手で動かし、動くスピードやダンパーの強さも感覚で合わせていきます。これも職人芸なのかもしれないですよね(笑)

●標高に合わせたキャブレターセッティング
コース上の中でも標高差が700m近くあるので、セットアップにも悩まされます。これは運良く一発で決められました。南アフリカチームは「少し、うちのはリーンみたいだ。カズトのセットはどうしてる?」なんて聞かれたのでもちろん惜しみなくアドバイスしました。僕のセットを本当に使ったかは知りませんが・・・

マネージャーの太一君からのアドバイスもあったのがエンジンも新車の為、最初は当りがついていない為、エンジンの回りも遅いとの事。始動した際も確かに感じます。それに300ccの2stとなると振動も大きい。慣らしする時間ももちろんないので、時間が空いてればなるべくエンジン始動させ少しずつ時間をかけてエンジンの回転をあげていきます。ヒートする前にエンジンストップ。冷えたらまた同じことを繰り返し、少しでもネガな部分と抵抗を削っていきます。


ここオーストリア、アイゼンナーツは当然のこと異国の地、日本語が通じない。。。

しかし各チームと仲良くなるのに時間はかかりませんでした。僕らはジョニーやレッティ、タディ等のファクトリーチームが並ぶブースの真後ろのピットでした。ここには日本チームと南アフリカチームとオーストラリアチーム。南アフリカチームは速いライダーも多く素晴らしいチームでしたし、オーストラリアチームにも助けてもらいました。

プロローグ1日目の前日にプロローグコースを下見走行が1本だけ可能です。今回のエルズベルグはとにかくドライコンディション。埃で見えない中の下見、そしてマシンチェック。ライダーもやること多く大変です。

下見から戻ってくるとマシンはほぼオッケーとの事。肝のリアショックもいつもと変わらないフィーリングとのインプレッション。でも問題はやはりフロントフォークにあるようでした。

ただフォークもそれほど大きい問題でなかったし、JNCCの際でも同じ症状から改善できたデータがあったのでメカニックとしては自信ありました!「この問題は絶対解決できるから、ライディングに集中するように」とだけ伝えました。

いよいよプロローグの日。この日から会場の雰囲気もレースモードの緊迫感ある現場に変わっていきます。プロローグのスタートラインも独特な雰囲気でした。これで緊張しない方がおかしいですよ(笑)

最強のマネージャー、田中太一君が常にアドバイスを送ってくれます。この写真からも緊迫感ありますよね?!

いよいよスタートです!カズトも勢いよく飛び出します!見ていても速い!!!カズトも全開で走ったと言ってました。

走行も終え、多少のミスもあったものの問題なしということで現場は明るい話題ばかりです!問題のフロントフォークも全く問題ないとのこと。

1500台ものライダーを走らせての集計なので結果は夜の22:00ごろにならないと解りません。このプロローグでカズトが走った時間は10:00前くらい。期待と不安ですがずっと待つしかないのです。

そして夕食を終え、ロビーで飲みながらリザルト発表を待ちます。

結果は初日プロローグ26位!「ヤッター!!」みんなでハイタッチ!!すべてが段取りよく順調に事が進んでいきます!

2日目プロローグを終え、正式発表でプロローグ25位の発表!初年度の参戦で十分すぎる結果を勝ち取ったプロローグだったのでした!

ヘアスクランブル決勝に続く

nyunoya






















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